inner-castle’s blog

読書、キリスト教信仰など内面世界探検記

オンライン礼拝

コロナ禍で二ヶ月ほど、家庭礼拝が行えなかった。緊急事態宣言中でも、仕事を休むわけにいかず出勤を続けていたので、万一自分が罹患してそれに気づかない無症状コロナ患者であったらと思うと、娘や孫と集まり礼拝するのが怖かった。そこで、説教レジメのみ…

死後の生活、復活まで

最近、いよいよ私も老年に入り、死後の人間のありようについて思いをいたすようになった。かかりつけのお医者様に、まだ後20年以上生きるんだからその気で頑張れなど言われると、ヨタヨタヘロヘロで老残を生きるのかとうんざりする。ま、成り行きに任せるし…

藤井武著「羔羊の婚姻」

藤井武著「羔羊の婚姻」 藤井武は、内村鑑三の弟子で無教会派の独立伝道者であった。彼は石川県金沢市の出身だが、父の東京赴任に伴い上京。一高・帝大出のエリートである。卒業後、4年間内務省官僚として勤務したが、キリスト教伝道の志やみがた辞職して、…

市川喜一先生著「対話編・永遠の命ーヨハネ福音書講解」Ⅰ&Ⅱ

もう20年以上、家庭礼拝を続けている。神学的訓練を受けた夫が長年説教を担当してくれた。その間は、本人は準備が大変であったろうけれど、聴く立場の私や娘は気楽であった。ところが夫が天に召され、信徒にすぎない私と娘だけで礼拝を継続するとなると、大…

孤独のサイクリング

若いころから、散歩が大好きであった。家族の多い環境であったから、ガヤガヤした家やテレビを離れ、一人きりで歩きながら特に何かを考えるでなくともなんとなく自分を取り戻し、気分転換できるのである。 ところが坂の多い町から、平らな下町に移ってからは…

ある音楽学者の死を聞いて

バッハ生誕300年記念の年だったと思うが、音楽雑誌にバッハ特集がありマタイ受難曲が取り上げられていた。そこに「磯山雅」という人が解説を載せておられた。それまでの音楽そのもの自体の解説とは違って、思想的信仰的な面から楽曲の解説をしておられ、…

寝そべって、会食!

最近、書店でNHKラジオ番組宗教の時間のテキスト「新約聖書のイエス」という本を見つけ、読んでみた。教会の説教とは違う角度から取り上げられていて、興味深く読んだ。だが、ある程度はすでに私が知っている部分もあった。 しかし、一番ショックだったの…

昭和29年のヨハネ伝講義

私の両親は、戦後間もない東京の下町で開拓伝道をしていた。その頃から、最初は求道者として、受洗後は信徒として、私の両親と深く交わり支えて来て下さった方がいる。先日、久しぶりにお会いしたくなり、お住まいを訪ねた。 喜んでお迎えいただき、お元気に…

神学論集「烈しく攻める者がこれを奪う」を読んで

私はクリスチャンであるが、信徒(レーマン)であり、神学的訓練など受けたことはない。その私が、お門違いの新約聖書神学論集など手に入れたのは、著者の住谷眞氏が歌人でありたまたまネットでその短歌を読んだからである。そして、幼い頃から親しんできた…

思い溢れて

少女の頃、佐藤春夫の詩を愛誦した。今でも、ふと口ずさむことがある。 身の程知らずに、近代短歌100選など試みて短歌集など眺めるうちに、ふと「思い溢れて歌わざらめや」という春夫の詩句が浮かんだ。名歌は挽歌・相聞に多くあるという。何故か、溢れる思…

ダス イスト グート、これでいいのだ

近代短歌を検索していて、「バカポンのパパが最後にいうせりふこれでいいのだこれがいいのだ」(住谷眞)を発見。住谷眞氏を検索したら、なんと新約学者で歌人、聖書協会共同訳の翻訳者の一人であることが分かった。現役の牧師だそうである。短歌というとキリ…

近代短歌100選を試みて

娘に、短歌100選を思い立つなど素人の怖いもの知らずと云われ、まさにその通りだと思い知っている。 きっかけは、日本人なら誰でも(日本人ならと云う言葉は、外国籍の人を排斥するようでいやなのだが)生活の折節にふと思い出す和歌を、母であり祖母でもあ…

心に残る近代短歌

追補⑥吉野秀雄病む妻の足頸(あしくび)にぎり昼寝する末の子みれば死なしめがたしをさな子の服のほころびを汝(な)は縫へり幾日(いくひ)か後(のち)に死ぬとふものをこれやこの一期(いちご)のいのち炎立(ほむら)だちせよと迫りし吾妹よ吾妹 中村憲吉新芽(にいめ…

近代短歌百人一首

以前家族で、啄木の短歌の上の句を読み、下の句を答えるカルタ遊びのようなことをして遊んだことがある。啄木の歌はよく知られていて、誰でもいくつか知っていたが、歌集を手元においていたわけでなく、すぐ種が尽きてしまった。百人一首なら、すぐ思い出せ…

死後の生:リンドグレーン著「はるかな国の兄弟」

リンドグレーンは「長靴下のピッピ」でおなじみの作家だけれど、私はあまり魅かれなかった。明るく、屈託がない子供(ピッピのような)なんて共感が起きなかったのだ。子供の心には、恐れや自信のなさ、迷いや混乱が存在している。もがいてもがいて、縋り付く…

映画「マグダラのマリア」

レンタルで「マグダラのマリア」という新作DVDを見かけ、借りてみた。 マグダラのマリアは、イエスの女性弟子の一人で「七つの悪霊を、イエスに追い出してもらった」と聖書に書かれている。ということは、現代風にいえば重い精神的障害をイエスに癒された…

映画「ボヘミアン・ラプソディ」

年末に、話題の「ボヘミアン・ラプソディ」を観た。 「クィーン」は私とほぼ同世代のロックバンドである。だが、彼らがヒットしていた時は、子育てや生活に追われてロックミュージックどころではなかった。流行っていることだけは知っていたが、ほぼ初体験で…

泥足にがえもん

C.S.ルイスの「ナルニア国」物語シリーズは、子供向けファンタジーとされているが、私も大好きな読み物である。あまりキリスト教的に解釈しなくても、素直に、物言う動物や登場人物のキャラクターを楽しんでいいと思う。 シリーズの1巻に「銀の椅子」が…

映画「パウロ」を見て

先日、渋谷で映画「パウロ」を観た。正直言って、やはりね~と、ため息が出る内容であった。一番神経に触ったのは、ローマの大火の結果、キリスト者に対する迫害が起こり、街灯の代わりにキリスト者を焼き殺して灯りにするなどの悪趣味な描写があったことで…

メサイア第三部 キリスト再臨

今年もまたクリスマスが近づいてきた。ここ数年、この時期になると掃除のアルバイト仲間とヘンデルの「メサイア」を聴きに行く。今年は私がチケットを買う当番で仲間と自分の席を確保した。 メサイアは子供のころからなじみの曲で、クリスマスが近づくと聴く…

使徒パウロ5、伝道旅行とエルサレム教会への献金、ローマへの護送・殉教

伝道旅行とエルサレム教会への献金、ローマへの護送・殉教 エルサレム・アンテオキア両教会は、ユダヤ人キリスト者としてそれぞれ、ユダヤ人・異邦人伝道を分担することで合意が成立した。だがパウロは、(アンテオキア教会ではなく)自分こそがエルサレム教…

使徒パウロ4 アンテオキアの衝突と独立した伝道の再開

使徒パウロ4 アンテオキアの衝突と独立した伝道の再開 映画を見に行く前のおさらいのつもりで始めたパウロの生涯と活動の勉強は、今までの不勉強がたたってえらくヘビーな作業となってきた。大体、日曜学校以来、使徒行伝そのままのストーリーが頭にあるの…

使徒パウロ3 第一回エルサレム上京からアンテオキアを中心とする活動時代 

第一回エルサレム上京から使徒会議と第一回伝道旅行(35~48年頃) ①第一回エルサレム上京(35年頃) ダマスコでナバテア王代官から逃れた直後、パウロは「ケパ(ペテロ)と近づきになるために」エルサレムに上京し、ケパのもとで足掛け15日滞在し、その間主…

使徒パウロ2 回心と召命

教会の迫害者-回心と召命 使徒行伝によれば、エルサレム原始教会内部に、ヘレニスト(ギリシャ語を母国語とするディアスポラのユダヤ人)とヘブライスト(アラム語を母国語とするパレスチナのユダヤ人)の対立が起きたとある。これは、実は物資配給問題では…

使徒パウロ1

11月に「パウロ~愛と赦しの物語~」という映画が封切りになるとのこと、教会にポスターが貼ってあった。教会の仲間と一緒に見に行くことになったので、使徒パウロの伝記をおさらいしてみようと思う。 夫の蔵書の中で参考になりそうなものを探し、ボルンカム…

ペテロ3…教会を建てる土台としての岩

3.クルマンは殉教者としてのペテロについて1章を割り当てて考察している。ローマ教皇権との関係で、実際にローマに行ったかどうか及びそこで殉教したかどうかが検討される必要があるためだ。パウロ同様ペテロの殉教についても新約聖書は直接言及せず、間…

ペテロ2、使徒として

2.使徒ペテロ 前回はイエス在世中の弟子ペテロであった。イエスの死と復活の後、彼は単に弟子集団代表ではなく、主がこの世におられないことからこの弟子小集団の指導を一定期間果たすことになる。また主から特別な委任(「兄弟たちを力づけてあげなさい」…

シモン・ペテロ1

クルマン著「ペテロ」を読み返した。お堅い神学書であるけれど、原始キリスト教史に関わるもので、それほど難解ではない。新約聖書でもっとも親しみを感じるペテロについて、この本に刺激されていろいろ考えさせられた。しばらく、ペテロのことを書いてみよ…

パソコンダウン

愛用のパソコンがダウンした。メール送受信のみならず、ネット検索や手紙などの文書作成もままならない。早速、新規購入したが、今まで便利に使っていたデータも別のHDDに保存していたもの以外は、すべてパーになった。 なにもかも、新規まき直しである。ま…

クラナッハ:ザクセン公ヨハン・フリードリヒの肖像

少し前だが、クラナッハ展を見に行った。クラナッハはルターと親交があり、ルターの肖像画を描いている。会場では、エロチックと評判のある裸体画や敵将の生首を前にした烈女ユディトの絵の前に人だかりがしていた。だが、私が注目したのは彼の主君、ザクセ…