inner-castle’s blog

読書、キリスト教信仰など内面世界探検記

アイヴァンホー(1)小説はダイジェスト版でなくオリジナルで読もう

むかし、小学校の図書室で、子供版の「アイヴァンホー」を読んだ。騎士道やら城の攻防やら、血湧き肉躍る小説だった記憶がある。

その後、岩波文庫で「アイヴァンホー」上下2巻を見かけて読んでみた。騎士道やら城の攻防やらの話の筋だけでなく、著者スコットがユダヤ人に対する偏見を批判的に描いていることや、近代人として騎士道の野蛮さをリチャード獅子心王ロビンフッドの活躍と同時に描いていることに気がついた。特に、ユダヤの美女レベッカが、旧約聖書の民として当時のキリスト教的文化と対決する場面など、大人の読み物として超面白かった。

そこで思ったのだが、ダイジェスト版では原作の面白さがよくわからないということだ。映画や漫画でダイジェストされた小説ではなく、是非オリジナルで楽しんだ方がいい。もちろん、翻訳で充分。私は、翻訳で読んで気に入ったものだけさわりの部分だけでも原書(英語だけ)で読むことにしている。だが、ミルトンの失楽園は、英語が超難しくてだめ。ドレの挿絵集についている原文の詩だけ、翻訳を片手に辞書を引きながら楽しんでいる。

これから少しアイヴァンホーの感想を書きたいと思っているが、あらすじを紹介するのが面倒なので、気に入った場面だけ紹介し感想を書くことにする。ジェーン・エア感想文は、長すぎて誰にも読んでもらえそうもなかったので、今度は少しずつさわりの部分だけ紹介したり感想を書いたりしようとおもう。

次回は、ドラクロワの絵とアイヴァンホー。